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【悪魔の詩訳者殺人事件】タブーとされていた行為による未解決事件とは?

悪魔の詩訳者殺人事件の概要 未解決事件

今回お話するのは

正体不明の暗殺者

悪魔の詩訳者殺人事件

です。

外国の政府が関わっている可能性が高い、国際的な事件に発展した未解決事件です。



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悪魔の詩訳者殺人事件とは

悪魔の詩訳者殺人事件の概要

殺害された東京大学出身の五十嵐一助教授

悪魔の詩訳者殺人事件は1991年に発生した殺人事件。

筑波大学の助教授「五十嵐一助」が大学のエレベータホールで殺害されていました。


彼は首が切断されそうになっていたほどの悲惨さでした。

それだけの恨みを買っていたほどの事件でしたが、犯人は逮捕されず未解決事件となっています。

2006年に時効が成立しています。

  •  犠牲者: 1名
  •  犯人: 未解決



事件のタブーされた背景

悪魔の詩訳者殺人事件の発生背景
悪魔の詩 上

悪魔の詩訳者殺人事件が発生した背景は、イスラム教を批判する内容が書かれた「悪魔の詩」。

これが発行されたことに対し、イランの最高指導者「ルーホッラー・ホメイニー」が

この書物に関わった人間に対して死刑を宣告する。死刑を執行した者には賞金(当時のレートで3億円)を支払う

と宣言しました。

そして、この詩の日本語訳を行った五十嵐助教授もその対象になっていました。



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事件までの周辺の動き

悪魔の詩訳者殺人事件: 事件までの周辺の動き

悪魔の詩訳者殺人事件が起きるまでの事件の流れを軽く解説します。

  1.  ホメイニ師の死亡
  2.  五十嵐助教授の動き

それぞれ見ていきましょう。

ホメイニ師の死亡

ホメイニ師の死亡

まず、「悪魔の詩」を作成したラシュディ氏らと関係者は処刑宣告を出され、警察の保護のもとで潜伏生活を余儀なくされていました。


その後死刑宣告を出した「ホメイニ師」は、宣告をした年の6月に亡くなってしまいました。

この宣告は「法律」と同じように扱われ、彼が亡くなったことで取り消すという事が出来なくなっていました

なので、「関係者を殺せば3億円近くの賞金」という法律はまだ有効だったので、殺し屋などは関係者の殺害を決行しようとしていました。

実際にイタリア語翻訳者はナイフで刺され重傷トルコ語翻訳者は集会で襲われ37人の死者を出したりしています。

(追記)

作成者、ラシュディ氏が2022年8月12日昼頃に襲撃される。

講演の為に訪れていたNY州西部で、ナイフを持った男に刺された。



五十嵐助教授の動き

五十嵐助教授の動き

この宣言を受け、地元警察が五十嵐助教授の警護を申し出ました。

しかし助教授は「死刑宣告は無効だ」と信じ、その申し出は断りました。

イスラム文化やイスラム教への信頼と、日本が遠く離れている土地などから、まさか自分を殺しに来る人間が日本に来るわけがないと警戒も特にしていなかったと・・・。

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誰が犯人か?

悪魔の詩訳者殺人事件: 誰が犯人?

悪魔の詩翻訳者殺人事件の実行犯として有力な説は複数あります。

  1.  イランの軍隊内に存在する対外工作機関「ゴドス軍」の犯行
  2.  日本とイスラム諸国の関係悪化を狙い、日米の軍事協調路線強化を狙ったCIAの工作によるバングラデシュ人留学生説
  3.  イスラム青年同盟マル戦派残党説

陰謀論がありますが、実は2番目の「バングラデシュ人留学生」。

彼が最も犯人として有力で、「助教授の遺体発見の日の昼」に「バングラデシュに帰国」をしています。

捜査は打ち切りに

悪魔の詩訳者殺人事件の捜査は打ち切りに

この留学生に対して国際協力を仰ぐべきでしたが、日本政府は

イスラム国家との関係悪化は避けるべき

という意向を出し、捜査は打ち切りとなりました。

このことに関しては「警視庁内部」でも対立があり、

明らかな日本に対するテロ攻撃。国際捜査の場に持ち出すべき

イスラム文化全体を敵に回しかねない。日本への影響は計り知れない

という、2つの立場からの意見がありましたが、最終的には日本政府の意向で

  •  国際警察への手配
  •  逃亡先とその国での捜査

は行われませんでした。

一個人としては、「国際的な捜査」は行ってほしいですが、国という立場になるとそうも簡単にはいかないんでしょうね・・・・。



事件後の動き

悪魔の詩訳者殺人事件の後

悪魔の詩訳者殺人事件が起きた後、イスラム系の新聞「サラーム」。

ここが「五十嵐教授の殺害」を報道し、「イスラム教徒にとっては朗報である」と伝えました。

当時のイランやイスラムに対する反体制的な書物の翻訳をした人の死。

彼ら(特にイラン)からすれば「朗報」以外の何物でもないでしょう。

そして、事件の3日後にイランの反政府組織が通信社に対し

イタリア、スイスなどの多数の国に数人から組織された暗殺団が派遣されており、日本の事件にも関与している

と声明を送っていました。

真偽は不明ですが、海外の犯行がより強くなった声明です。



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事件を予言した?謎の遺書?

事件を予言した?謎の遺書?

事件の捜査中、警察が五十嵐助教授の机の引き出しにメモがあることを発見。

そのメモには「壇ノ浦の戦いに関する四行詩」が日本語とフランス語で書かれていたそうです。

しかし、

4行目の「壇ノ浦で殺される」という日本語の段落に対し、フランス語で「階段の裏で殺される

と記されていました。

自分がもしかしたら殺害されるのではということを察知していたのでは?」とも推測されていますが、それなら「何故警察の保護を受けなかったのか」とも思います。



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まとめ: 悪魔の詩訳者殺人事件

まとめ: 悪魔の詩訳者殺人事件はこんな事件

正直信じられない話です。

翻訳をしただけで殺されるなんて、日本では想像できないことです。

イスラム教は「優しい宗教」で、神の許しがない限り他人の命を奪ってはいけない宗教観があります。



という訳で今回のまとめ

  1.  悪魔の詩訳者殺人事件は1991年に発生した事件
  2.  イスラムを批判した「悪魔の詩」が発行され、関係者を死刑するという宣告があった
  3.  日本語訳した五十嵐助教授が殺害される
  4.  首が切断されるぐらいの殺意があった
  5.  犯人はバングラデシュ留学生の説が高い
  6.  日本は安全保障の観点から国外捜査は行わず
  7.  事件は時効を迎えて未解決事件となった

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