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【海南島事件】アメリカと中国の軍事的緊張が高まった軍用機事件とは?

今回お話しするのは

海南島事件

です。

アメリカと中国の間でかなりやばいことになっていた事件です。

 

 

 

海南島事件の概要

海南島事件の概要
黄色の点が事故発生現場

海南島事件は2001年4月1日に南シナ海の上空でアメリカ空軍の戦闘機と中国の戦闘機が空中で衝突し中国人パイロットが行方不明になり、アメリカ軍乗務員も拘束。

二国間の軍事的緊張が高まった事件でもあり、そして同年に発生したアメリカ同時爆発テロ事件もあってアメリカと中国のお互いの関係性も変わったことにも少し関係しています。

 

 

海南島事件の流れと事故発生直後の動き

事件当時の2001年4月1日に沖縄嘉手納基地から飛び立った24名を乗せた米軍偵察機EP-3Eが午前8時55分ごろに中国海南省東南110㎞付近で中国人民解放軍戦闘機F-8の2機に監視・追跡されていた。

しかしその時、「王偉」というパイロットが乗っていたF-2が米軍偵察機と接触する事故を起こしてしまい米軍側はプロペラを破損した。

米軍機は最寄りの海南島陵水軍用空港に緊急着陸をし、その50分後には搭乗員24名が全員中国のゲストハウスに移動した。

中国側の「王偉」はパラシュート脱出を試みたのち、中国の探索にも関わらず行方不明になった。

 

 

 

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海南島事件発生時アメリカ・中国それぞれの言い分

海南島事件発生時アメリカ・中国それぞれの言い分

この事件が発生したのは南シナ海であり、場所的には「排他的経済水域」となります。

ではここで「排他的経済水域における軍用機の取り扱い」について「海洋法に関する国際連合条約」で少し調べてみました。

 

要約しますと「排他的経済水域では他国と重なる場合、その国の保有権利を侵害しない限り船舶や航空機の行き来は自由」となっています。

この「船舶や航空機」に「軍用機」が含まれるかどうかはその国ごとに意見が分かれており、今回のケースでは

 

米:「沿岸から12カイリ以遠での公海上での軍事偵察活動は国際法問題はない」

中:「了解だけでなく排他的経済水域の上空での活動には中国の許可を得る必要がある」

と完全に真っ向から対立する意見となっています。

 

 

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海南島事件後の二国間の動き

海南島事件後の二国間の動き

中国は事故の責任は全面的にアメリカ側にあるとして「謝罪」を要求。

また、この事件の2年前に起きたユーゴスラビア連邦共和国の中国大使館をアメリカ軍が誤爆したことをきっかけとした反米暴動も起きていた。

それに対してアメリカは乗組員と機体の即時返還を求めると同時にペルシャ湾からの帰還途中であった駆逐艦3隻を南シナ海で無期限待機させるなど二国間は一触即発状態であった。

 

しかし、アメリカ側が謝罪の書簡を2通送ったことで乗組員が解放された。

だがアメリカは乗組員解放後に「謝罪はしていない」と表明したことで機体の返還交渉は長引いて、最終的には中国領土から機体が飛び立つことはなく6月3日に機体が分解されてロシア製の大型輸送機で離れることになった。

また、事件後中国側が機体の調査をしたことでアメリカ軍は偵察システムを変更して、さらに同年のアメリカ同時多発テロ事件後は「米中が協力」かつ、ブッシュ政権が中国を「責任ある利害共有者」に位置づけをした。

 

 

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海南島事件の大きな謎:どちらの軍用機が原因?

海南島事件の大きな謎:どちらの軍用機が原因?
行方不明後、死亡と判断された「王偉」パイロット

最も大きななぞとしてはどちらの軍用機が原因なのかという点である。

中国は「米軍のヘリが解放軍戦闘機と平行して飛行中に急転換してきて接触したのが原因

アメリカは「解放軍戦闘機の至近距離による危険な飛行中の操縦ミスが原因

と当たり前ですがお互いが悪いとしてきました。

 

しかし管理人的には中国側の言い分は少し無理があるのでは?と思っています。

アメリカ側の「24名ものクルーを乗せたゆっくりとしか飛べないプロペラ機」が中国機のF-8に自ら近づいていくのか?という疑問点が大きいです。

さらに、中国側のパイロットの「王偉」氏は過去に何度も米軍の偵察飛行の際に何度も危険距離に近づく挑発飛行を繰り返していたともいわれていました。

 

 

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終わりに

今回の事件で注目するのは事件発生原因ではなく、事件発生後のアメリカと中国のお互いの国内世論への配慮や、事件に対する解決方法の問題点です。

 

アメリカは共和党政権が発足した直後であり、両国指導者の間では信頼関係が欠如した上、ホットラインを双方使用しなかったことも問題である。

さらに、双方の事件直後の情報処理問題や政策決定や中国独特の国内構造によるホットラインが繋がらなかったことにも原因の一端があると考えられている。

 

とはいえ、こういった排他的経済水域における軍用機事故には日本も無関係というわけではなく、この事故から得られる教訓もたくさんあります。

 

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